よく質問されることのひとつに『人材育成について』があります。
正直に言うと、自分でもよくわかっていないのではないかと思うのです。なのに、人前でなんだかんだと言っていることに矛盾を感じます。
たぶん正直なところ自分自身では、スタッフを教育しているつもりないからだと思うのです。
もっと掘り下げて正確に言うと、教育したがっている自分とそうでないと主張する自分とが葛藤しているんです。
教育したがる自分はもうどうしようもないんで自問自答の中で自分に対して「へ〜そうなんだ」ってその都度応じてます。
でも、もう一人の自分は、彼らが自分自身で自分を高められるような仕組み(システム)や環境を創ることで、彼らがその気になった時にいつでも自由に学べるようにしておくことが私の仕事だと思っているんです。
基本的に人間は自分を高めたいと思っているし、今よりも良い自分でいたいとか在りたいと思っていると思いますから、自分を高められるような仕組み(システム)や状況を用意することで、ストレスなく学べると思うのです。
それでも教育したがる自分は、スタッフへ期待を持ってしまいます。
何事も思うようにはならないと解っていても、自分の内面に起る「相手への期待」にいつも心が揺れ動きます。
更に内観をすすめますと、その心の内に起る「相手への期待」は、勝手に誰かや何かと比較するようになります。
つまり、相手の成長が私の期待と異なると私の心の中で争いが起りだすのです。
それは形を変え、内なる不安や不満や愚痴になってゆくのです。
結局、自分の心の中に起っているこのやり場のないこれらの感情は、相手に向けられ、悪いのは「私の期待」に応えることのできなかった相手のせいになるのです。
幸いなことに、その内なる声や感情は表には出してはいません。(今日初めてSNSで投稿した^ ^)
もし出てしまうと、「相手への期待」は人間関係をダメにしてしまうと思うのです。
勝手に期待されてしまっているとすれば、たまったものではありません。
ですから、いつでも学べる環境や仕組みを創りだしていればいいのだと思うのです。
そしてその時々でお互いに確認し、その都度未来に向けて話し合ってさえしてゆけば、人は勝手に育ってゆくものとだと思うのです。
55歳を過ぎて少しずつではありますが解ってきたことでしょうか。
ですから『人材育成はどうされていますか?』の質問の応えは
強いて言うならば『いつでも学べる機会と環境を創造し、さらに自分を育もうと、その気にさせること』でしょうか?