ある日の出来事でした。私が、広島行きの飛行機に乗った時のことです。一人のおばあちゃんが飛行機にはじめて乗ったのか、何かソワソワしてシートベルトをどうしてよいのかわからない様子でした。そこへ、一人のスチュワーデスさんが体を寄り添うように立て膝をして通路にしゃがみました。丁寧にシートベルトのつけ方を教えておりました、普通であればそれでその場を立ち去るでしょう。しかし、そのスチュワーデスさんは違いました。おばあちゃんに安心してもらうかのようにしばらく一緒に何気ない世間話をしているのです。その様子を見ていてスチュワーデスさんの心配りが見て取れました。おばあちゃんがはじめて飛行機に乗ったことを察知し、しばらく傍で話すことでおばあちゃんに安心感を持ってもらおうと思ったのでしょう。

確かに仕事と言えば仕事で片づけられてしまうでしょうが、その場には何か仕事以外の心と心の触れあいが感じられました。多分おばあちゃんは、不安の中でも、頼れる人の存在の出現で最後まで乗り過ごすことができたのだと思います。
誰でもはじめての出来事の時には、不安を抱いたり自信を失ったりするものです。しかし、人間が生きていくという過程には決して一人ではなく、傍にそっといてくれる人がいたり、仲間や友達がいることを忘れてはいけないのだと思います。

私達の仕事もまた同じで、そっと傍にいるしかない時もあるもんです。私達自身の存在自体がケアになることもあり、またその逆もあることを。スチュワーデスさんがあらためて教えてくれました。アウルも皆様がそっと傍にいて見守っていただけたお陰で、やっと1歳を迎えることができました。まだまだ、つかまり立ち歩きです。今後とも変わらぬご指導、ご鞭撻を賜わりますよう、スタッフ一同心よりお願い申し上げます。




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