いつものようにいつもの椅子に座り
いつものように呟いているお婆様
二つ並んだ片方の椅子に座り
ただただ横に佇まい「うん、うん」と相づちを打つ
すると「私ひとり面倒を見られないなんて・・・」と呟いている
ただただひたすら「うん、うん」と相づちを打つ
しばらく経つと言葉がとまったので顔を覗き込むと
口を半開きにして眠っている
何を想い何を感じているのか私たちには知る由もない
私たちにできることの究極は
ただただ相づちを打ち共に居住まうことしかできないのかもしれない
僕にできることはそんなことしかできない
何だかんだ言いながら
ただそのことだけで心地よくなる存在であることが
僕が目指していることかもしれない
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