今回は、義母の話をさせていただきます。母は、登別市で一人暮らしをしています。ある日、母に頼まれ、苫小牧市にあります病院に入院されている親戚の方のお見舞いに出かけることになりました。母は、親戚に限らず決して義理を欠かすことのない、とても人情味のある人です。年齢は、今年の7月で82歳になります。すでに80を過ぎていますが、足腰もしっかりしていますし、毎日愛犬「とうふ」の散歩は欠かしません。食事も腹7文目程度で治めています。病気という病気もなく、元気に一人暮らしをしており、私たちはいつでも駆けつけられる所(車で30分程度のところ)から、母の暮らしを見守っています。他の娘や孫たちも、皆適度な距離を保ちつつ見守っています。そんな母が77歳の時でした。警察署に出向き運転免許を返上したのです。その頃の話を聞くと、母曰く「事故を起こして他人に迷惑をかける前に免許を返すことにしたのさ」と。潔い決断です。何事においても、このような事前の備えを大切に考える人です。さらに、何事に対しても前向きに捉え、プラス思考で、いつも周りに言葉や態度に換えて感謝しているような人です。そうかと思えば、上下や立場などの分け隔てなく、自分の考えや意見をしっかりと伝えます。特に公に責任のある立場にある人に対しては、はっきりと意見を伝えるので、一目置かれている存在になっているようです。また、自分の考えや意見に間違えや勘違いがあると、それを認め潔く謝ります。さらに、もう一つ長生きで健康の秘訣があるようです。それは、とにかく何かの集まりに関わり、身近の仲間たちで「○○会」と命名して、その仲間内で麻雀したり、お茶とおしゃべりを楽しんだり、食事を楽しんだり、旅行に出掛けたりして、その会や集まりで自分の役を見つけ、その役の仕事を全うしようと最善を尽くし、さらにそのことに喜びを感じていることです。そして、その役や集まりは沢山あって、教えてもらっただけで5つ以上の趣味も含めた集まりに参加して楽しんでいます。私は、そんな自分をしっかりと生きている母が大好きです。灯台下暗しでした。認知症予防や健康づくりのお手本が目の前の身近な存在としていたことに無頓着でした。いつも「ぴんぴんころり」「なおちゃん、死んだら頼むね」と屈託のない笑顔で言います。勝手ですが、できれば、まだまだ「死」は嫌です。まだまだ孝行しなければと、運転免許証を潔く返上した母の足をかってでています。この間のお見舞いの帰りも、皆でカレーラーメンを食べに行きました。母は、ミニカレーラーメンを注文し、「おいしい、おいしい」と食べていました。母が、いつも集まっている仲間に食べさせてあげたいと言うので、カレーラーメンをお土産に買いました。いつも自分以外の人のことを想い行動できる母をみていますと、できることであれば、ずっとずっと元気でいて欲しい。。。と願うばかりです。 |