小規模多機能の食事の風景ですが、大家族でご飯を食べている感じでいいですね。
往々にして、安全や人間関係に配慮して、食べる場所をセパレートしているところが多いようですが、小規模の場合は違います。安全や安心に関して言えば、これ以上に安心安全な形式はないでしょう。安心安全は結果、安心安全が第一の目的になっては、せっかくの美味しい食事も台無しです。よく「誤嚥したらどうするのですか?」と質問されますが、逆にこの形式が誤嚥の気づきと対応も素早く出来ます。もっと言わせてもらえば、セパレートして座っている方が、スタッフの視界が死角になったり、注意が分散したりして発見が遅れてしまいますし、そもそも少数のスタッフではストレスがかかります。しかし、そのことで食事の座り方を左右してしまうのはおかしいですよね。もし、みなさんと一緒に顔を合わせて食べたくないという方がいれば別ですが、その場合は、その方に応じた食事環境を考えるのは当然です。往々にして、利用されている方の安心安全と言いながら、いつの間にかというか、本音は、自分たち施設側、若しく専門職の一方的な安心安全となっているのが現状ではないでしょうか?しかし、私たちのねらいは違います。
まずは
・本人の意向の確認と尊重
・顔が見える関係(人間関係の構築と配慮)
・そもそもの食事を楽しむ
・食べると言うことの意識化及び顕在化(モデリング)
・スタッフも一緒に食べる(等間隔で座る)
・リスクマネジメント(見えない専門性の発揮)
私たちは、この6点を大切な視点として日常の支援を行なっています。
さぁ!この時のメインディッシュは、「カレイの煮付け」でした。男性の利用者の方が、味付けされ、じっくり煮付けたカレイが食卓にあがりました。美味しかったそうです。
ちなみに、こうした取り組みが、そもそも小規模多機能における認知症予防のプログラムなのです。また、認知症の進行を遅くしたり緩和したりすることもわかってきています。
みなさんもお試し下さい。
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