私は『人』の支援をするために、この仕事をしています。
私は『認知症介護』『認知症ケア』をするために、この仕事をしていません。
私は『人』が生きることの本質と共にいるだけです。
私たちの仕事の本質は、一人の人間の生涯で考えた時に、支援することを通して、彼らの価値や生活を位置づける働きをしているのです。
つまり互いに支援し合う中で、彼らの生活に安定性と居場所(単なる物理的な場所ではなく人に役立つ何かも含まれる)を自ら見出す力をにじみだしてゆくのです。
この地球上で、自分の落ち着く場所にいる実感が沸いてくる時、または他の人や世間様に役に立つ自分を感じた時、人は自身の生の真の意味を自身の中に見出すのでしょう。
それは人を、評価したり、支配したり、説明したりしているからではなくて、支援し、支援されているから生まれるのです。
このことは、私たち自身がこの分離に満ちた世界に終止符を打ち、全ての枠をとっぱらい、本当の意味において協力し合えたときに、はじめて真の自由を見出す事を経験するでしょう。
私はまだまだ支援の本質を語る力はありません。私はあきらめません。
私たちは『人』の支援をしているのです。
何度でも云います。
私たちは『人』の支援をしているのです。
宮崎直人